滴水洞

承前*1

妻の知り合いのRさんが皆既日蝕見物ツアーで上海に来た。Rさんとは会ったことはなく、2005年に私が上海に来る前に日本に帰国した。私は彼女と入れ替わりで上海に来たことになる。Hさんの主催で、茂名南路の湖南料理屋「滴水洞」*2に10人くらいが集まり、Rさんご夫妻と食事。今回の日蝕で、日本から上海へ1000人規模のツアーが来ていて、21日の夕方に上海入りして23日の朝の飛行機で日本に戻る強行的スケジュールのツアーなのに、普通の上海ツアーの数倍の値段であるらしい。しかし、それでも奄美などへの日本国内ツアーよりは格段に安いらしい。
次は同じメンバーで、2012年に東京の台場で金環蝕*3を見ようということになった*4。というか、今年のハロウィーンにはHさんの結婚披露宴が上海であるわけだが。
さて、日蝕を巡って、少し切り抜き;


一方では多数の死傷者を出した山口県の水害もあった。自然は、時に人間に牙をむく。しかし、それ以上に私を考え込ませたのは、トカラ列島などで皆既日食の観測どころか暴風雨のために日食観測者たちに避難勧告が出されたというニュースに対して、少なからぬ掲示板の投稿者たちが「勝ち組、ざまあ」などとこれを喜ぶ書き込みが見られたことだ。その背景には、日食観測はおろか、一日一日を食いつなぐのが精一杯の状態に追い込まれた人々の多い現在日本の社会がある。

昨夜見たNHKテレビの日食特番では、1877年(明治20年)の皆既日食は富国強兵、1943年(昭和18年)のそれは戦時中の国威発揚に利用されたが、高度成長期の1963年(昭和38年)には市民の間に日食観測ブームが起きたことを紹介していた。それから46年、分厚かった中産階級がやせ細ってしまい、日食観測者の不運を喜ぶまでに落ちぶれた日本社会の惨状を目の当たりにしようとは、豊かな時代に少年期を送った私には想像もできなかった。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-956.html

また、

皆既日食>飛行機傾く、乗客が片側の窓に殺到―中国
7月23日10時2分配信 サーチナ

 湖北省上空を飛行中の中国国内便。窓の外が、一瞬にして真っ暗になった。皆既日食だ。乗客が一斉に、片側の窓につめかける。飛行機が傾いた。22日午前、中国の空でヒヤリとさせる珍事が発生した。京華時報が伝えた。


 中国国際航空(CA)4513便は定刻の午前7時45分、四川省成都空港を離陸した。早朝の便なので、いつもは「もう一眠りしよう」と目を閉じる乗客も多いが、この日は違った。飛行中に皆既日食帯を通過することが知らされており、乗客は空から「世紀の天体ショー」を見ることができると期待していた。観測用の眼鏡を準備している人も多かったという。機内では刻々と、日食に関する各地からの情報がアナウンスされた。

 湖北省上空を飛行中の午前9時20分ごろ、太陽は三日月のような形になった。そして、壮観なダイヤモンドリング。同時に、飛行機周辺に「暗黒の空」が出現した。上空では星がまたたいている。乗客は大歓声を上げ、「黒い太陽」が見える側の窓に殺到した。すると、急に重心が移動したため、飛行機の床が傾斜しはじめた。客室乗務員は大声で、「危険です! 着席をお願いします」と訴えた。

 約4分後、飛行機は皆既日食帯を抜け出した。改めてダイヤモンドリングが出現し、太陽は徐々に力強い黄金の光を取り戻した。CA4513便は無事、上海の浦東空港に到着した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090723-00000065-scn-cn


22日午前に日本や中国で発生した日食。上海市では午前9時36分44秒から同41分49秒まで5分間以上続く皆既日食を観察できるはずだったが、あいにくの雨だった。


  ところが、地下鉄に乗車した人は、雄大な天体ショーを見ることができた。駅ホームなどに設置されたモニターが、各地から送られる日食の映像を同時放映したからだ。足を止め、神秘的な日食の様子を熱心に見つめる人も多かった。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0722&f=national_0722_041.shtml

上海野生動物園や上海動物園の鳥類は空が暗くなるとともに、急に静かになり、眠ってしまったが、10時頃に空の明るさが恢復するとともにまた起き出したという。それに対して、哺乳動物、虎、パンダ、ゴリラなどは特に目立った反応を示さなかったという(『東方早報』2009年7月23日)。ただ、四川省のパンダは少し違ったらしい;

皆既日食にパンダも反応、不安そうに興奮―四川の飼育基地
【社会ニュース】 【この記事に対するコメント】 Y! V 2009/07/22(水) 15:35

  22日付中国新聞社電によると、同日観測された皆既日食で、四川省成都ジャイアントパンダ基地繁殖生育基地がパンダの反応を観察したところ、不安そうに興奮したという。



  同基地では、飼育しているパンダのうち10頭を屋外に出し、日食に対する反応を観察するためで、飼育員と研究スタッフが見守った。現地時間午前9時11分に始まった皆既食と同時に、パンダの一部は不安そうに興奮し、いらつく様子を見せたという。

  可愛らしい容貌やしぐさで多くのファンがいるパンダだが、野生動物であることに変わりはなく、これまでにも2008年5月12日に発生した四川大地震の直前に、屋外にいたパンダが一斉に木に登るなど、周囲の環境変化に敏感に反応した例がある。(編集担当:如月隼人)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0722&f=national_0722_039.shtml