「にほん」

『朝日』の記事;


にっぽん・にほん、どちらでも 「日本」読み方閣議決定2009年6月30日18時51分

 「にっぽん」「にほん」どちらでも――。政府は6月30日、「日本」の読み方についての答弁書閣議決定した。民主党岩國哲人衆院議員の「日本国号に関する質問主意書」への答弁。

 「『日本』の読み方を統一する意向はあるか」との岩國氏の質問に対し、答弁書では「『にっぽん』『にほん』という読み方については、いずれも広く通用しており、どちらか一方に統一する必要はないと考えている」とした。

 岩國氏は質問主意書で「70年7月に佐藤内閣が『にっぽん』で統一する旨の閣議決定を行った」と指摘したが、答弁書では「そのような閣議決定は行っていない」と否定した。
http://www.asahi.com/politics/update/0630/TKY200906300254.html

私は殆ど「にっぽん」ということはないけれど。1970年の「閣議決定」の有無。「日本」の読み方についての決定が国家機密であるわけはないので、調べればすぐにわかると思うが。ただ、体制側というか右の人は「にっぽん」の方が好きだろうと思っていたし、正式な決定があるかどうかはともかく、政府としては「にっぽん」に傾いているんだろうなと思っていたので、「どちらでも」という「閣議決定」には軽く驚いた。たしか、1966年か1967年から日本の郵便切手には(たしかUPUの取り決めで)羅馬字による国名表示があるが、それはNIHONではなくNIPPON。これは政府機関が「にほん」ではなく「にっぽん」を選んだということだし、既成事実として国際的にはNIHONよりもNIPPONの認知度が高くなっているといえるのではないか。
日本放送協会はNihon Hoso Kyokai=NHKだが、全日空はAll Nippon Airways=ANA。不可解なのは、NTTで、Nippon Telegram & TelephoneとNihon Telegram & Telephoneの両方が通用しているらしいのだ。「にっぽん」派としては、ReutersのサイトにあるCompany Profile*1。一方、http://ci.nii.ac.jp/naid/110003173801/は或る論文のサマリーなのだが、その第一著者の所属は「日本電信電話株式会社,NTTサイバースペース研究所/Nihon Telegraph and Telephone Corporation, NTT Cyber Space Labs」となっている。こちらは「にほん」だ。