パジャマ

http://d.hatena.ne.jp/matsuiism/20090622#p1



ちなみに、私が働いている深夜のコンビニにも、時々、若い女性が平気でパジャマを着て来店することがあるのだが、何か複雑な気持ちになります。ネットで調べてみると、「パジャマ姿でコンビニへ行くのはマナー違反?」*1という質問の投稿があり、複数の回答が寄せられている。せめて胡服だったら、とか私は思うのだが、数年前にはピカチューの着ぐるみで来る女性客もいたので、もうあまり驚きません。
上海では万博を控えた政府筋による反対キャンペーンにも拘わらず、パジャマで外出する人は少なくない。また、ビキニで日光浴をするヨーロッパ系の住民とパジャマで外出する上海人との間での文化摩擦も起きている*2。日本でもそうだったのね。しかし、「マナー違反」という声もかなりあり、文化的な是非はまだ揺れているということだろう。温泉場では街中を浴衣で彷徨いて、飲み屋とかストリップ小屋に入ることもOKということになっているが、温泉場ではないホテルのロビーで団体客とかが浴衣やパジャマでうろうろしているのを見ると、何だあいつらということにもなる。これは文化的な趣味或いはゾーニングの問題なのではないか。公園の芝生で裸になって日光浴するのはヨーロッパ社会の感覚からすればOKということになるが、日本人からすればプールに行けということになる。また、どこでもOKということではないだろう。例えば、「パジャマ姿でコンビニへ行く」人の場合、例えば自宅から半径何十メートルまでならOKとかいうこともあるのではないか。一つの街という全体の中に、自宅の延長として捉えられたエリアがあるということになる。寺山修司が言っていたかも知れないが、都市に住むということは、カフェ(喫茶店)を書斎や応接間の代わりに使い、惣菜屋を台所の代わりに使うということでもあるのだ。
山口文憲が『香港 旅の雑学ノート』で、香港人はパジャマで外出すると書き、それはそれなりの論争を惹き起こしたのだが、少なくとも私の見たところでは、パジャマで外出する21世紀の香港人はいない。
香港 旅の雑学ノート (新潮文庫)

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