剽窃疑惑(メモ)

石剣峰「遼大副校長哲学論文渉嫌抄襲」『東方早報』2009年6月15日
石剣峰「抄襲“不知情”、署名没責任?」『東方早報』2009年6月16日
石剣峰「“遼大副校長陸杰栄至少得站出来”」 『東方早報』2009年6月17日
顧維華「楊倫是一個犠牲品?」『東方早報』2009年6月17日
Chen Jia “It’s plagiarism, all over again” China Daily June 17 2009


今年4月に『哲学研究』(2009年第4期)に載った陸杰栄、楊倫の連名論文「何謂“理論”?」は実は、その80%以上が現在雲南大学講師の王凌雲氏が海南大学の大学院生だった2002年に書き、2004年にウェブサイト『中国学術論壇』と『左岸会館』に「一行」という筆名の下、転載された「甚麽是理論(Theory)?」というテクストと同一だった。第一著者の陸杰栄は遼寧大学副校長、楊倫は北京師範大学の大学院生。上の記事を綜合すると、数年前に楊倫が陸杰栄に論文の草稿(剽窃したもの)を送り、コメントを求めた。陸杰栄がコメントを付した草稿を送り返した後に、楊倫が陸杰栄の承諾なしに、陸杰栄を第一著者とする共著論文として投稿、そして掲載されてしまったということらしい。北京師範大学は既に楊倫を博士課程から除籍するという処分を下したという。ただ、王凌雲は金銭的賠償を求めて訴訟を起こすことを計画しているという。
王凌雲は問題の「何謂“理論”?」にはさらに自著の『詞的倫理』からの剽窃も見られると述べている。この『詞的倫理』という本、買っていることに気づいた*1