『越錯 越美』

東画廊*1に、韓鋒の個展『越錯 越美(The wronger, the prettier)』を観に行く。韓鋒は1972年生まれだが、アーティストとしてデビューしたのは遅く、2008年。韓鋒の「擬似人生(simulated life)」というシリーズは、広い余白を背景にして、油彩といっても水彩と見紛うような淡くて透明な色使いとタッチで、バス、飛行機、気球といった、メディアに転がっていそうなイメージが描かれる。絵それ自体はとにかく静謐で美しいのだが、同時に儚さというか、余白の中に消え入ってしまうのではないかという不安を喚起する。