『二十一世紀的心景』など

先週と先々週は仕事に追われ、それが終わったら引越しということで、今月はギャラリーのオープニングも幾つか行き逃してしまった。
しかしながら、土曜日にはAndrew James Art*1の『二十一世紀的心景 韓国当代藝術群展(Mindscape of the 21st Century: Korean Contemporary Art Group Show)』のオープニングへ。廬熙珍がキューレイトした韓国人アーティストのグループ展で、参加しているアーティストは姜彬允、金夏栄、権赫、劉正賢の4人。タイトルにあるように、21世紀の心象風景を表現しようという試みなのだが、そのスタイルは、コンセプチュアルかつスピリチュアルな権赫、装飾的な劉正賢、抽象表現主義的な姜彬允、所謂歴史的アヴァンギャルドを思わせる金夏栄と様々である。作品を眺めながら、個人的には劉正賢のスタイルが気に入ったということはあるのだが、既にスタイルの同一性や差異性によってアートを集合的に定義することは不可能で、スタイルは個々のアーティスト(及びその伝記的状況)に回付されるべきものであり、それこそが「21世紀」のポストモダン性なのだなと思った。


それから、Andrew James Artから延西中路を挟んだ搞藝術画廊(Stir Gallery)*2で、先週オープニングに行けなかった譚成彦『開放式結局(Open End)』を観る。譚成彦は上海出身の女性アーティスト。彼女の作品は”Open End”の持つ両義性に面した〈痛さ〉を観る者に共有するように迫るところがある。