菊はちょっと

http://d.hatena.ne.jp/sean97/20080802/p1


私は「ゲイのポルノ」そのものについては嫌悪感はありません。ただ、問題は〈菊の快楽〉でしょうか。リアルに描くとすれば、当然排泄物とかも出てくるわけで。だから、ホモであれヘテロであれ、〈菊の快楽〉に耽っている人たちの映像を視るのは抵抗がある。自分がしたいとも、されたいとも思わない。ところで、今評判になっている(悪評が拡がっている?)「女子力」ランキングというのがあるが*1、その中に「ウェットティッシュ」というのがあるのだけれど、常に「ウェットティッシュ」を持っているというのは寧ろゲイの嗜みであるということを、ゲイの人が語っているのを聞いたことがある。
さて、sean先生は「ゲイポルノはダメだけど、レズのはOKの男が多い」ともおっしゃっている。これについては、男性目線での「レズ」の表象の仕方という問題があるのではないかと思います。例えば、あくまでもsurrogateとして「レズ」を描くとか。

上で、〈菊の快楽〉に耽っている人たちの映像を視るのは抵抗があると書いたのですが、時代劇で男色が全く排除されているというのは問題だとは思います。氏家幹人氏(『武士道とエロス』)が論じているように、江戸時代において男色はごくありふれたセクシュアリティの在り方であっただけでなく、男色抜きには武士道も語れないわけですから。

武士道とエロス (講談社現代新書)

武士道とエロス (講談社現代新書)

なお、別の意味における〈菊の快楽〉にも耽りたいとは思いません。昔パンタが「菊の香りにむせてただけさ」と歌っていた。