雲南暴動(続き)

承前*1

周文天「雲南孟連警民衝突尚無官員被処理」『東方早報』2008年7月24日


雲南省孟連県で7月19日に起こった暴動(警察と民衆との衝突)について、「矛盾主要是膠農和企業利益引起」なので、現在のところ「官員」の処分は行われていない。
ところで、同じ日付の呉祚来「社会減震器缺位催生孟連警民衝突」という論説。上の記事でいう「膠農和企業利益」の「矛盾」とは、ここ数年ゴムの相場が上がっているにもかかわらず企業が農民からゴムを買い上げる価格が5年間据え置かれていたということである。農民と企業が交渉している最中に突然武装警察が登場したことが暴動の引き金となった。呉氏は古代中国の理想は「先礼後威」であったのに、これでは「先威後礼」ではないかという。また、行政的・司法的な調停が機能していなかったことを指摘する。さらに、韓国の牛肉輸入を巡るデモを引き合いに出し、韓国のデモ隊が石や火炎瓶を持っていたにもかかわらず韓国の警察は発砲しなかったといい、さらに韓国と雲南の違いとして、韓国ではメディアが常に現場にいて逐一状況を報道していたことが挙げられる。結論としては――「行政処理、司法調解與新聞媒体報道在前期缺位、而警力在第一時間進入経済糾紛現場、是雲南孟連警民衝突的根本原因」。