CSF on China


Cultural Studies Forum (CSF) 6月例会 (訂正版)
「変動する中国社会とどう向き合うか―オリンピック・反日地震をめぐる表象とインディペンデントな文化活動から―」


 餃子事件、チベット暴動(と聖火リレーをめぐる軋轢)、四川大地震(から見える社会問題)など、今年に入って、中国関係のニュースを目にしない日はないといってよい。中国と関係の深い者であれば、これらの報道の偏り方にある種の違和感を覚えるかもしれない。一方で、いかにネガティブなものとはいえ、洪水のように日々メディアから垂れ流される中国情報の量は、国際社会において中国がかつてないほど巨大な存在感を持つようになってきた、ということを逆説的に示しているようにも見える。
 メディアやスポーツイベントなど、政治・経済と大衆文化が切り結ぶ領域は、様々な矛盾が表出する際の媒介でもある。こうした領域を素材にしつつ、「嫌中感情vs中国ナショナリズムの反発」という二項対立ではない生産的な議論を組み立てることはいかにして可能なのか。CSF6月例会では、中国のインディペンデントな文化領域を中心に個性的な言論・文化活動に携わっている3名の報告者をお招きして、オリンピックや大地震などのマスメディアに乗りやすい題材を取りあげつつも、独自の切り口から話題を提供して頂き、議論を深めていければと思います。
 中国研究者などに限らない、様々な御関心の方のご来場をお待ちしております。(文:村井寛志)     

◎日時: 6月14日(土) 14:00〜
◎会場: 武蔵大学7号館7309教室 (会場へのアクセスはメール末尾)
 
◎報告
 報告?
  麻生晴一郎さん(ルポライター
   「中国と向き合う上で―オリンピックや反日を題材に個・部分からの着想―」    
 報告?
  本田親史さん(明治大学等非常勤講師)
   「2008年四川大地震(表象)をめぐって―今後の中国社会の方向性―」
 報告?
  佐藤賢さん(一橋大学大学院)
   「中国ドキュメンタリーの現在」

◎各報告者の著作
 麻生晴一郎さん
  「浮澡中国」(週刊金曜日連載中)
  「北京アンダーグラウンド」(NHK中国語テキスト連載、05〜07年)
  『こころ熱く武骨でうざったい中国』(情報センター出版局、2004年)
  『北京芸術村―抵抗と自由の日々―』((社会評論社、1999年)

 本田親史さん
  「日本『韓流現象』初探」(『亞太研究通訊』第四期、台湾・南華大學、2006.8)   
  「中国における電子言説空間の展開―『趙薇事件』を例に」(法政大学大学院紀要第50号、2003.5)
  「台湾海峡両岸におけるメディアと公共圏のポリティクス」(『現代思想』vol29-4、青土社、2001.3)

 佐藤賢さん
  「中国ドキュメンタリー"運動"」(『現代思想 』35(13)、青土社、2007/1)
   
「解説「新記録運動の力と痛み」 (『季刊軍縮地球市民』(11)、明治大学軍縮平和研究所編、2008年)
  翻訳:程,凱「二つの戦後」と改造事件」(『現代思想』35(10)、青土社、2007/8)


◎会場へのアクセス
 最寄駅:西武池袋線江古田駅、または地下鉄大江戸線新江古田駅西武池袋線新桜台駅 
 詳細は→〈http://www.musashi.ac.jp/modules/annai_kouhou/index.php?content_id=9