『読売新聞』の記事;
初めて岡部さんの本を読んだのは、たしか新潮文庫に入っていた『観光バスの行かない…―埋もれた古寺』だったと思う。Amazon.co.jpで検索してみたら、新潮文庫版の『観光バスの行かない…』はない。また、ちょっとgoogleで探りを入れてみたら、新潮文庫版の『観光バスの行かない…』で岡部さんを初めて知ったという方はけっこう多いようだ。例えば、http://mojabieda.jugem.jp/?eid=477とか。
随筆「古都ひとり」岡部伊都子さん死去日常生活に息づく美意識をさりげない筆致でつづった随筆家の岡部伊都子(おかべいつこ)さんが29日午前3時59分、肝臓がんによる呼吸器不全で亡くなった。85歳だった。
告別式は親族だけで行い、5月31日午後2時から京都市上京区寺町通丸太町上る、洛陽教会でしのぶ会を開く。
大阪市生まれ。太平洋戦争時、「天皇陛下のためには死にたくない」という婚約者に、「私なら喜んで死にます」と話し、出征した婚約者は沖縄で戦死。その自責の念が戦争や差別への抵抗精神の基盤となった。
戦後、ラジオ番組のために書いた原稿が1956年に「おむすびの味」の名で刊行され随筆家として注目された。晩年は京都に暮らし、紀行、エッセーで仏像や花などの風物と人間の営みを細やかに描き、それらを踏みにじる戦争や差別、環境汚染などを批判した。
作品に「古都ひとり」「女人の京」「朱い文箱から」「朝鮮母像」など。
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故岡部伊都子さん(随筆家)をしのぶ会は、5月31日午後3時、京都市上京区寺町通丸太町上る、洛陽教会。時間が変更された。
(2008年5月1日00時47分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20080429-OYT1T00460.htm
- 作者: 岡部伊都子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1962
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