米国大学、「売り手市場」へ

ALAN FINDER “Math Suggests College Frenzy Will Soon Ease” http://www.nytimes.com/2008/03/09/education/09admissions.html


米国のハイ・スクール卒業者数は来年か再来年がピークで、それ以降2015年まで減少を続けるという。そのため、大学入学については今までの買い手市場から「売り手市場」にシフトしていくという。ただ、ハイ・スクール卒業者数の減少とはいっても、内実は複雑で、先ずは富裕層の高校生が減少し、貧困層の高校生は増加している。また、地域別には、東北部及び中西部では減少することが予測されているものの、南部及び南西部では増加することが予測されている。また、エスニシティ別では、アフリカ系は横這い、ヒスパニック系と亜細亜系は急増するという。既に、卒業者数の増加が予測されているテクサス、アリゾナネヴァダ、フロリダ、コロラドといった州における学生の獲得は熾烈になっている。また、低所得層向けの金銭援助プログラムを充実する大学も増えている。ただ、ハイ・スクール卒業者数の減少は留学生の増加によって目立っていないということもあるという。911以降、米国のヴィザ発給が厳しくなって、中国や韓国の場合、米国留学を志望していた学生の濠太剌利、カナダ或いは日本へのシフトが増えたと聞いていたけれど、それでも米国の留学生は増えているのか。