PPIとCPI

ZHANG Fengming “Costs push up prices by producers 6.1%” Shanghai Daily 19 February 2008
楊麗瓊「7.1%!1月CPI漲幅創11年新高」『新民晩報』2008年2月19日


中国の国家統計局によれば、中国の今年1月のPPI(Producer Price Index)は前年同月と比べて、+6.1%。これに主に貢献しているのは原油価格(+29.9%)と石炭価格(+14.9%)。また、昨年11月のPPIは+4.6%、12月は5.4%。
さらに、1月のCPI(Consumer Price Index)の上昇は7.1%であるという。特徴として、(昨年5月以来の傾向だが)上昇率が都市よりも農村で、非食品よりも食品で、サーヴィスよりも物で高くなっているという。
また、上の『新民晩報』の記事及びMaggie Zhang “Economists divided over interest-rate increases”(Shanghai Daily 19 February 2008)によれば、このインフレを巡って、エコノミストたちの間では公定歩合引き上げに対する態度が割れている。利上げ反対派によれば、1月のインフレは雪害と春節前という事情によるものだということになる。
ところで、http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20080211/1202725538に引用されていた飯田泰之氏のインフレ論*1。昔読んだ経済学の入門書には、インフレにはcost-push inflationとdemand-pull inflationがあると記されていた。現在の物価上昇はdemand-pullではなくcost-pushによるものなのだが、何時からcost-push inflationはインフレの定義から外されてしまったのか。