『東京新聞』の社説が聖徳太子「非実在」説を採り上げている*1。また、これはhttp://d.hatena.ne.jp/noharra/20080210#p2に全文引用されている。
私は個人的には大山誠一氏らの「非実在」説に左担する者だが、「非実在」であっても、今更宗教的存在としての「聖徳太子」*2には影響しないだろう。特に、『東京新聞』が何故か言及していない民俗宗教(大工の守護神)としての「 聖徳太子」は。また、浄土真宗における 聖徳太子信仰はどうなるのか。
ところで、右翼の人にとってはどうなのだろうか。物部氏(神道)が蘇我氏と聖徳太子の同盟軍(佛教)に敗れたというのは、或る種の〈原理主義〉的立場に立つ人にとってはトラウマであろう。排外主義者であった安藤昌益はそのことを以って聖徳太子を日本第一の悪人として糾弾していた筈だ。

聖徳太子と日本人 ―天皇制とともに生まれた<聖徳太子>像 (角川文庫ソフィア)
- 作者: 大山誠一
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/04/22
- メディア: 文庫
- クリック: 115回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
また、ユーラシアの東と西ということで、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080204/1202122500をマークしておく。