東と西から少し外れて

http://d.hatena.ne.jp/sunafukin99/20080102/1199239031


日本列島の東と西の対立というと、先ず例えば網野善彦『東と西の語る日本の歴史』とかをマークすべきなのだろう。また、社会学の業績としては、福武直の農村に関する東北型と西南型の区別。

東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫)

東と西の語る日本の歴史 (講談社学術文庫)

日本の農村 (1971年) (UP選書)

日本の農村 (1971年) (UP選書)

ところで、東西の対立とはちょっと外れて。興味があるのは、千葉(安房、上総、下総)と伊勢や紀州との関係。昔『澪つくし』というドラマがあったが、銚子に醤油の製法を伝えたのは紀州の人で、江戸時代には伊勢や紀州から房総半島への移民がかなりあったらしい。その割には、千葉県では熊野信仰はあまり目立っていない気がするが。また、東北地方について、宮城や岩手などの太平洋側は江戸の影響が強いが、日本海側の秋田や山形は寧ろ京大阪の影響が強いと誰かが書いていたのを読んだことがある。これは江戸時代の北前船との関係。千葉に戻ると、最近の大規模な西の侵入は、新日鉄の人事異動のために大量の北九州の人が君津や木更津の周辺に移住したことだろう。