CSF on 「ケータイ小説」

ケータイ小説」については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20071210/1197307578でも言及したが。
さて、CSFの12月企画について。http://blog.livedoor.jp/skeltia_vergber/archives/50411212.htmlからの孫引き;


CSF12月例会  「ケータイ小説」の「└|了」レ」とは何か

日時:12月29日(土) 15:00〜
会場:武蔵大学で調整中(決まり次第詳細を流します)

企画趣旨:
2007年の書籍のベストセラーが発表され「ケータイ小説」の書籍化が文芸部門のベスト3を独占、またベスト10でも5作品がランクインしたことが話題を呼んでいる。その中でも最大のヒット作である『恋空』は映画化され、こちらも大ヒット上映中だ。その新しい表現スタイルの可能性をむやみに称揚する向きがある一方で、「若い女性の体験談」として綴られることの多い「ケータイ小説」の文体の稚拙さは批判の的になり、俗流若者論や「学力低下論」と結びつきながら、ネット上のレビューページは罵倒の言葉で大荒れとなる。しかしそうした不毛な「大人」の議論とはかけ離れたどこかのリアル/ヴァーチャルな空間で、「ケータイ小説」は女子を中心とした数多くの若者たちに、圧倒的な「リアルな共感」を呼んでいる。この「ケータイ小説」というサブカルチャーがなぜ現代においてかくも無視し得ない形で浮上しているのか。本研究会では、若者向け「物語」の系譜、作家性と主体、消費と流通、都市と地方、ジェンダー、コミュニケーション論、メディア論などの観点から、肩のこらないざっくばらんな形式で自由に議論していきたいと思っている。研究会には、少なくとも『恋空』を何らかの形で読了した上で臨んでいただければ幸いである。

(文:五十嵐泰正)

話題提供者
桑江友博(武蔵大学総合研究所奨励研究員)
山本太郎(フリー)

必読文献
美嘉『恋空 <上>』『恋空 <下>』スターツ出版、2006年
(なお『恋空』は、魔法のiランド「美嘉のホームページ」で無料で閲覧できますので、以下のサイトから「ケータイ」で一読されることをお勧めします。〈http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=hidamari_book〉)

参考文献
座談会「ケータイ小説は『作家』を殺すか」『文学界』2008年1月号

残念ながらこの日は既に日本にいません。
さて、『恋空』の一部を上のURLから読んでみた。日本に行く直前になって、仕事が集中し、何とか仕事が終わったのは日付が変わる直前。それから色々あったのだが、今度は逆に全然眠れず、夜中というか早朝、『恋空』を読んでみた。とはいっても、「美嘉」が突然レイプされてしまう辺りまで。そこら辺まで読んだら、ようやく眠くなってきた。先ず、あの文体だけど、基本的にケータイの画面というのを抜きにしては考えられないと思った。PCで読むと、すかすかなレイアウトになって、しかも直ぐに次の頁をクリックしなければいけないので、うざいぞということになるのだろうけど、ケータイの画面だと、そんなことはなく、フレーズとかがちょうどいいかたちで読者の視野に飛び込んでくるということになるのではないか。ワンセグとかで、ケータイの画面が大きくなる傾向があるとしたら、それに合わせて「ケータイ小説」の文体も変わるという可能性があるんじゃないか。ネット世間でいわれている程、文章が下手だとは思わなかったが、「リアル」ということは感じなかった。それは何故かというと、殆ど背景が描写されていないことによる。そのため、舞台となる学校とか街を「リアル」なものとして感じることができず、お話というか語りだけがふわふわと浮いちゃっている感じなのだ。語りを「リアル」なものとして繋ぎ止める地がないという感じ。
上海は朝から雨&濃霧だったが、飛行機は定刻に飛び、3時半頃成田に着陸。