盗まれる中国ドラマ

駱俊澎「中国電視劇毎年海外被“盗”数億元」『東方早報』2007年8月21日


周知のように、中国は海賊版DVDの本場であるが、逆に『還珠格格』、『武林外伝』等の中国TVドラマの日本での無許可放映は500本、回数にして9000回に及ぶという。訴えているのは、「杭州金視伝媒」の「老総」である周之光氏。周之光氏は自社が製作した『紅蜘蛛』というドラマが日本のTV局によって勝手に放映されたが、「日方的態度很悪劣、不僅没有停播、接下来還“盗播”其他公司的電視劇」であったという。記事では、「盗播」(無断放映)が目立つ国として、日本以外に、米国、カナダ、またヴェトナム、緬甸といった東南亜細亜の国が挙げられている。中国「国産電視劇」の放映権は1本あたり4万元から8万元だが、「盗播」による損失は年間数億元に及ぶという。
ところで、最近の中国ドラマに、『輿青春有関的日子』なるものあり。文化大革命が終わって、北京の高級幹部の子女たちが広東省に移住して、日本製カラーTVの密輸とかの怪しい商売に手を出したり、広東人に騙されたりしながら、成長していくという作家の王朔*1や映画監督の馮小剛*2の青春時代をモデルにしたドラマ。これも日本で「盗播」されているのか。