岡江久美子が出ていたドラマ

月曜日の夜、TBSの「月曜ゴールデン劇場」『占い師みすず2〜事件は運命の彼方に〜』というドラマを視た。
主人公の主婦兼占い師が岡江久美子、その夫の刑事が内藤剛志、それから柳沢慎吾、さらにはあの渡辺典子も出ている。もっと吃驚したのは、かつて『太陽にほえろ!』に出ていた小野寺昭が老け役で出ていたことだ。とくに或る年代の人が視ると、1980年代の若者も21世紀になれば中年に到っているという至極当然なことを再確認することになるんじゃないか。このドラマのウリというのは多分1980年代の世代に時間の流れを喚起することではなく、随所に占星術的或いはタロット・カード的な教訓が散りばめられているということなのだろう。視ていて感じたのは、ミステリー仕立てなので登場人物のうちの何人かは人を殺す(殺そう)とするわけだが、みんな軽率に人を殺そうとして、にもかかわらず(或いはそうだからこそ)軽率に(突然生命の尊さに目覚めましたというような感じで)苦悩しているなということだ。さて、メインの被害者の隣の部屋に「ニート」男が住んでいて、やがて殺されてしまうのだが、この「ニート」君はキモオタとまるっきり混同される仕方でキャラクターが造形されている。この政治的にも現実的にも正しくない描き方が意図的(ギャグ)なのかマジなのかわからないけれど、とにかく視聴者に爆笑を必死で堪えるという仕草を強要するものであることはたしかだった。