大正時代について孫引き

承前*1 

苅部直丸山眞男――リベラリストの肖像』(岩波新書)からの孫引き。大久保利謙*2(1900年生まれ)の叙述;


大正デモクラシーの代表的理論家吉野作造民本主義が指導的な世論となった。民主化の風潮はこの時代の文化・国民生活の各方面に及び、西洋風がモダニズムとして大々的にとりいれられて明治調に代わる大正調が時代色となった。経済・社会の進展で大衆がサラリーマン化、勤労者化し、伝統・慣習を捨てて合理化をはかる文化生活が唱えられ、衣食住の洋風化がすすんだ。また女性の社会進出も大正時代から顕著となり、いわゆる職業婦人の出現も女性の解放と同時に自立への社会的要請によるものであった(『国史大辞典』第八巻項目「大正時代」、吉川弘文館、一九八七年)。 (cited from p.22)
丸山眞男―リベラリストの肖像 (岩波新書)

丸山眞男―リベラリストの肖像 (岩波新書)