『毎日』の記事なり;
記憶を辿ると、城山三郎の小説を読んでいたのは何故か高校時代。特に企業とかそういうのに興味を持っていたわけではない。そういえば、その頃、角川文庫が横溝正史、森村誠一、渡辺淳一、城山三郎の4人の集中的なキャンペーンをやっていたのだ。最初に読んだのは、たしか〈カネボウ〉をモデルにした『役員室午後三時』(新潮文庫)、次に読んだのが上の記事でも言及されている『辛酸』(中公文庫)。
<訃報>城山三郎さん79歳=作家3月22日16時12分配信 毎日新聞
「総会屋錦城」「雄気堂々」など経済小説の第一人者で、伝記物や戦争小説でも知られる作家の城山三郎(しろやま・さぶろう、本名・杉浦英一=すぎうら・えいいち)さんが22日午前6時50分、間質性肺炎のため死去した。79歳。葬儀は親族で行い、後日お別れ会を開く。自宅は非公表。喪主は長男杉浦有一(ゆういち)さん。
名古屋市の商家に生まれた。1945年、海軍特別幹部練習生に入隊したが3カ月で敗戦。東京商大(現一橋大)卒業後、愛知学芸大で経済学の講師を務めながら小説執筆を始めた。57年、商社マンを描いた「輸出」で文学界新人賞を受賞してデビュー。59年「総会屋錦城」で直木賞。新しい経済小説の書き手として「乗取り」「小説日本銀行」「鼠(ねずみ)」「官僚たちの夏」などを次々と発表した。
足尾鉱毒事件の田中正造がモデルの「辛酸」、、浜口雄幸と井上準之助の「男子の本懐」などの伝記小説では、国家のあり方を問いかけた。「大義の末」「硫黄島に死す」などの戦争小説も人気を集めた。毎日新聞には、渋沢栄一を描いた「雄気堂々」、「もう、きみには頼まない――石坂泰三の世界」を連載した。
広田弘毅の生涯をたどった74年刊の「落日燃ゆ」で毎日出版文化賞と吉川英治文学賞。96年菊池寛賞、03年朝日賞受賞。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070322-00000064-mai-peo
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