実体としての機械ではなく

承前*1


すでに各紙各局が指摘しているとおり、「少子化問題は女性の問題」としたことの方が問題なわけですよ。担当大臣なのにさ。

だから、柳沢さんはしょうもない弁明をせずに、↓のように言うべきだったと思います。

「一方、今の男性はたくさん子どもを作れなくなってるんじゃないか。産ませる機械と言ってはなんだが、産ませる役目の人も頑張ってもらうしかない。機械と言ってごめんなさいね。この産ませる機械が今不良品になっているんじゃないか。これが問題なわけです。なぜ不良品か。若い人たちワーキングプアといって働いても十分な収入が得られなくなっている。一方正社員も長時間の時間外労働によって疲弊している。これじゃ子づくりなんてとても無理です!これを改善して産ませる機械にもがんばってもらって、出生率をあげなければいけない」

ほら、よっぽど厚生労働大臣っぽいじゃん。

チンコたたないと、産む機械だって産むもの産めませーん。
柳沢さんが続投でも交代でも、日本のチンコ力を、うっかり産む気になってしまうくらいあげてくれるようによろしくお願いします。
http://blog.livedoor.jp/feminem/archives/50310296.html

1980年代に知的青春期を送った人で、今回の騒動をきっかけに記憶が喚起されて、そういえば『構造と力』とか『逃走論』といった本を買ったことを想起してしまった人もいるんじゃないか。「戦争機械」という言葉とか。既にクラフトワーク(これは寧ろ70年代的か)を想起した人がいるのだから、ありえないことではない。上の文章を読んで、実体としての個別の機械ではなく、agencement machiniqueこそが重要だとか、そういったことを思い出してしまった。