先週買った本;
淳子『在這里 張愛玲城市地図』人民文学出版社、2006
張愛玲のライフ・ヒストリーに沿って、その生の場所を訪ねる。カラー写真多数。ここにいう「城市」とは何よりも上海(そして温洲)のことである。1950年代以降の「張愛玲城市地図」(それは〈香港篇〉〈米国篇〉となるのだろうけれど)があってもいいような気がする。
一個墓穴 江蘇路二八五弄二十八号
康楽村 延安中路七四〇弄十号
白爾登公寓 陝西南路二一三号
聖瑪麗亜女中 長寧路一一八七号
偉達飯店 淮海中路九九三号
旧的家 康定東路八十七弄
開納公寓 武定西路一三七五号
聖約翰大学 萬航渡路一五七五号
愛丁頓公寓 常徳路一九五号
竇婦橋 温洲城
美麗園 延安西路三七九弄二十八号
重華公寓 南京西路一〇八一弄十一号
Ka爾登公寓 黄河路六十五号
曹七巧的家 威海路五九八号
蘇青的家 自忠路二四四弄七号
擇隣処 常徳路七七一至七八一弄
《半生縁》 虹橋路
後記
張愛玲といえば、彼女の60年間知られていなかった中編小説「鬱金香」が今年1月1日発売の『張愛玲集』第1巻(北京十月文藝出版社)に収録されている。「鬱金香」は中国大陸の学者である李楠氏が2005年に発見したもの。上海で発行されていた『小日報』という新聞に1947年5月に半月間連載されていた*1。
また、李安(Ang LEE)が張愛玲原作の『色、戒』を制作しているが、去年のクリスマス前に或る方から李安が日本人エキストラを募集しているから出演しないかという話があった。ロケ地は外灘で、夜7時から翌朝まで拘束されて、ギャラは400元。私はオファーされた仕事は原則としてお断りはしないのだが、その頃私は法律上オーヴァー・ステイ状態であり、自宅で開くクリスマス・パーティの準備で忙しかったので、やむなくお断り申し上げ、俳優としてのデビューを逃したのであった。