なんちゃって留学生

 韓曉蓉、徐曉陽「買外国護照在祖国留学上大堅決拒収!」『東方早報』2006年10月11日


上海大学では数十名の〈留学生〉の入学申請を拒否した。拒否された学生は全て山西省の出身、卒業した高級中学は中国国内、両親の職場も中国国内。所持しているパスポートは、越南、ラオス、マレーシアなどの東南亜細亜諸国のものだが、最近1か月か2か月の間に発行されたものだった。上海大学は、これらの学生を〈偽外国人〉と見なしたわけだが、拒否された学生からは今のところ異議は出ていない。同じく上海の復旦大学でも昨年、ボリビアのパスポートを所持していた留学生12名が除籍されている。さらに、ほかの大学の留学生担当者も最近「中国面孔有明顕的」な留学生が増えているという。
独自に試験を行っている北京大学清華大学中国人民大学復旦大学上海交通大学を除いては、留学生の場合は入試がない。これらの大学でも、試験は学力というよりも中国語能力を看るためという性格が強い。ふつうは、中等教育の卒業証明書、HSKの合格証明書とパスポートがあればOKである。外国パスポートの取得は仲介業者に頼んで数十万元かかるという。しかもその「絶大多数」は偽造パスポートである。外国に実際に留学するのにも同じくらいの金がかかるが、留学から帰国して職を探すのも大変だし、中国国内の方が学費や生活費も安いということで、このような裏のルートを使って、一流大学のステータスを手に入れようとしているらしい。
なお、上海大学でも現在在学中の〈偽外国人〉に関しても、一律に除籍する方針だという。