承前*1
- 出版社/メーカー: Sony Pictures
- 発売日: 2001/06/19
- メディア: VHS
- この商品を含むブログ (1件) を見る
2本とも、父子の物語なのだが、それは勿論北京(中国)における或る世代(時代)と或る世代(時代)の対立/交代に重ね合わされている。その中で、胡同の変容というか崩壊はたんなる背景であることを超えて、テーマであるところの〈父の時代〉の終焉を最も直截に表現するものとなっている。『向日葵』の方は文化大革命や知識青年の下放という主題を扱っていて、胡同の方はやや後ろに退いているのに対して、『洗澡』の方は胡同の消滅そのものを描いたものだといえる。そこでは、父子という対立に加えて、広東省/北京、(資本主義的な)表通り/胡同、兄/弟、健常者/知的障碍者*6という対立が重ねられることによって、スマートな近代批判に仕上がっている。
上海でも、北京の胡同に相当するであろう石庫門の破壊はひどいわけだが、Shanghai Talk(August 2006)のベタ記事には、
とある。
As a reaction to the continued demolition of Shanghai’s old brick and stone houses, film maker Shu Haolin has shot a 70-minute documentary dealing with the rapidly vanishing older neighborhoods and the way of life they once characterized. “Nostalgia” recently featured at a number of independent venues and is planned for a limited releases to DVD in the near future.
*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060801/1154448039
*2:http://www.china.org.cn/english/NM-e/82263.htm
*3:Cf. Augusta Palmer “After "Spicy Love Soup," Zhang Takes "Shower" http://www.indiewire.com/people/int_Zhang_Loehr_000707.html Stephen Holden “Healing Powers of Steam and a Father's Wisdom” http://www.nytimes.com/library/film/070700shower-film-review.html
*4:Cf. 原口純子「「胡同のひまわり」公開」http://peking.exblog.jp/3888961/
*5:どうも日本で公開されると、すっきりしないタイトルになってしまいますね。