セレブ?

『朝日』の記事;


「セレブ」なのに、1年余で値下げ 住民ら大京など提訴
2006年08月02日12時31分

 名古屋市千種区の高級マンション「ライオンズセレブ富士見台」の住民ら12戸18人が、「『セレブ』の名にふさわしい人に売る」「将来も値引きしない」と勧誘されて購入したのに、1年余りで値下げ販売されて資産価値が失われたとして、マンション分譲最大手の大京(本社・東京)などに計約2億3300万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしたことが分かった。4日に第1回口頭弁論が開かれる。

 訴状によると、このマンション(84戸)は、名古屋市内の高額納税者番付で常連だった資産家の自宅敷地の一部(約1万平方メートル)を大京が購入して04年3月に完成。原告の住民らは約4800万〜9100万円で購入し、同年6月までに引き渡しを受けた。

 その際、担当者から「社会的地位の高い『セレブ』という名称にふさわしい人を特に選んで販売する」などと勧誘されたほか、「値引きはしない」「最後までこの値段で売る」と言われ、1戸以外は値引きもなかったという。

 しかし、大京は04年9月に産業再生機構から支援決定を受け、マンションの処分などを目的に新設された特定目的会社へ未入居の37戸を売却。同社は、05年6月に平均約2割(1戸当たり約1000万〜1700万円)、今年2〜4月には平均約3割(同1700万〜2200万円)を値引きして再販売したという。

 原告側は、大京が販売を始めた03年秋の時点で、不動産の処分や資産価値の下落は予想できたと主張。大京特定目的会社に対し、値引き額に相当する損害を被ったとして賠償を求めている。

 大京広報部は「当時の取引態様に問題はなく、資産価値が下落したとする根拠も明らかではない。04年10月から4回開いた説明会で、相当数の所有者に理解してもらったと考えていたので、提訴は極めて残念」とコメントしている。
http://www.asahi.com/national/update/0802/NGY200608010030.html

上海にも恥ずかしい名前のマンションは沢山あるけれど、「ライオンズセレブ富士見台」というのもかなり恥ずかしい名前で、本物の「セレブ」は買わないのではないかと思う。多分、鍵となるのは「大京」が「産業再生機構から支援決定を受け」たということで、原告側の主張が「大京が販売を始めた03年秋の時点で、不動産の処分や資産価値の下落は予想できた」ということは、近い将来「大京」の経営が決定的にやばくなるのは知っていた筈だということだろうか。だとすると、「大京」側のリアクションは、当時そんなことは予測不能だったということになる筈なのに、「当時の取引態様に問題はなく、資産価値が下落したとする根拠も明らかではない」というものである。原告と被告の主張が対立する以前に噛み合っていない。「大京」側は「資産価値」の「下落」自体を否定しているようにも読めるし、当時言ったという「値引きはしない」ということの証拠の有無が争点なのかなとも思った。
また、わからないのだが、「資産価値」の「下落」というのはそのままで〈損害〉を構成するのだろうか。住環境の悪化とか展望の悪化ということならば、直接的でわかりやすい。転売しようとして高く売れなかったのは勝手に割引をしたせいだということか。それとも、借金をしようとしたが、銀行から担保価値を安く見積もられ、そのために希望の額を借りられなかったということだろうか。売るつもりがなければ、「資産価値」が低ければ、それだけ税金も安くなる筈で、それはそれで有利ともいえるのではないかと思うのだけれど。或いは、プロパーの値段で買った人がバーゲンで買った人を嫉んでいるということ?
というわけで、よくわからないということでした。