琉球文物

琉球新報』の記事;


琉球文物、県内公開へ 故宮博物院長「力尽くす」 北京


 【中国北京26日金城良廣】中国を訪れている稲嶺恵一知事は26日午後、故宮博物院の鄭■●院長を訪ね、来年秋に開館する新県立博物館への貸し出し協力を求めた。李季副院長とともに稲嶺知事を迎えた鄭院長は「先週、宮本雄二駐中国大使にも伝えたが、できるだけ力を尽くしたい」と語り、協力を約束した。稲嶺知事は「大変うれしい。琉球文物が沖縄で公開されることが、日中の友好に大きな役割を果たすと思う」と感謝した。
 鄭院長は「新博物館で博物院所蔵の琉球文物展示が実現すれば、琉球王朝と中国の歴史を受け継ぐことになり、これからの交流に役立つ」と沖縄と中国のさらなる友好に期待した。稲嶺知事は「2年前、那覇市で開かれた展覧会は、わたしも見た。琉球文物が一つ一つ丁寧に保管されており、琉球王朝の昔の姿を思い起こした」と述べた。
 会談後、稲嶺知事らは別室で博物院に所蔵されている琉球文物を見学した。テーブルには漆器「黒漆雲竜螺鈿(らでん)東道盆」や紅型など、博物院が所蔵する琉球王朝時代の文物八点が並べられた。
 夜には稲嶺知事主催の夕食会が開かれ、中国側関係者などが参加し交流を深めた。

注:■は「欠」に「励」
注:●は「水」が3つ

(7/27 9:58)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-15739-storytopic-1.html


琉球文物貸し出しへ 中国文物局副局長が全面支援約束

 【北京26日金城良廣】中国を訪問している稲嶺恵一知事ら県の訪問団は26日午前、中国・国家文物局に張栢副局長を訪ね、琉球王朝時代に中国に献上され故宮博物院に所蔵されている工芸品を来年秋開館の新県立博物館で公開したい―として貸し出しを要請した。
 これに対し、張副局長は「文物局としても基本的に支持する。学問的な交流が深まり、日中友好が進展することを期待する」と述べ、全面的な支援を約束した。さらに、張副局長は「文物の交流だけでなく、各分野で沖縄から中国に来てほしい」と、一層の交流促進を希望した。
 稲嶺知事は「支援を表明していただき、大変ありがたい。沖縄と中国は独特の交流の歴史があり、県民は中国に対し好印象を持っている」などと感謝の意を表明した。
 一行は同日午後、故宮博物院に対し、琉球文物の貸し出しを要請する。

(7/26 16:17)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-15719-storytopic-1.html

琉球の文物といえば、20年近く前に、尚家所蔵の文物を巡る東京都台東区と在京の沖縄出身者との間に起こった紛争を思い出す。尚家の当主が同家所蔵の文物を那覇市に寄贈を申し入れたが、けんもほろろにされ、住んでいた台東区への寄贈を申し出たところ、それに対して抗議が行われたというもの。これについては、当時の『谷中・根津・千駄木』に記載がある。その後、どういう決着がなされたのか知らず。