北朝鮮を巡って幾つか

承前*1


興味深い記事として、例えばhttp://d.hatena.ne.jp/gushoukuuron/20060706/p1。少し抜き書きをしておく。曰く、


金正日の生存を望むのはアメリカだけではない。中国も韓国も日本もそう。生存を望んでいる。いま金正日がいなくなって困るのは、日本を含む北朝鮮周辺諸国だからだ。

 

金正日北朝鮮からいなくなると、地獄の蓋が開くのだ。飢えた北朝鮮人民2500万に救いの手を差し伸べなければならなくなる。民主主義を標榜するなら、知らん顔は出来ない。

韓国は真剣にそれを心配しているのだろう。地続きだし、なにより同じ民族だ。しかしそうなると、韓国がいままで築いてきた繁栄もオジャン。

日本だって、そう。絶対に過去の経緯が問われる。朝鮮半島が南北に分離してしまった原因が問われる。巨額の支援。中国もアメリカも。

だから今も金正日は生き残っている。そのことを金正日は知っている。識者も知っている。けれど、言わない。言えない。

それを言うと、金正日がいなくなったとき、どうすべきかを言わなければならなくなる。北朝鮮人民を見捨てろ、とは言えない。けれど、金正日がいるならば、ヤツの悪口を言っておけば済む。実は彼らにとってヤツは救いの神なのである。
http://d.hatena.ne.jp/gushoukuuron/20060706/p1

また、http://d.hatena.ne.jp/demian/20060711/p1も。

なんだかんだで核ミサイルが原発に落ちたらそれでおじゃんです。そうならないように変に刺激せず、かといって好きにさせず、じわじわと査察つきの援助とか市場のうまみとかを浸透させていって、場合によってはキムさんや側近の人たちの安全とぜいたくは保障するから(名誉なんとかみたいなのにして無害化する)市場化しなさい、みたいな方向に持っていってでもあの国家体制をなしくずしにすることで、北朝鮮国内の人の人権問題、拉致された人たちの生命、軍事的な危機の問題を解決していけないかなー、とシロートは思うわけです。そこで東アジア諸国、ロシアと強調し、また、そういう場面でだけうまいことアメリカを利用する、といったかなり高度な外交テクニックを日本は駆使する必要があると思うんですが、今の政権とか外交能力とかネット界隈とか正論読者とかサピオ読者とかよしのり読者とか見てると夢のまた夢みたいな感じで情けないですねえ。
というのは仰有るとおり、きわめて困難なのだろうけれど、現実的にはそれしかないのだろう。
ところで、「政権といえばそもそも中心メンバーが統一教会とつながりがあって、その統一教会北朝鮮とつながりがあってという具合なので、一体どの面下げて北朝鮮批判をしているのかわけがわかりません」ということなのだが、これは所謂「魔のトライアングル」*2ですな。