劉基

今年は成吉思汗による蒙古帝国創立800周年であるという。

ところで、


 呉正懿「浙江両県争為劉伯温“過生日”」『東方早報』2006年7月11日


こちらは元に対して明に纏わる話。
7月10日は「明朝開国元勲」である劉基の695回目の誕生日であった。劉基の「戸籍」を巡って、浙江省の温州に属する文成県と麗水に属する青田県との間で争いが起こっている。
劉基、字は伯温。姜子牙や諸葛亮と並んで、「三大軍師」と称せられる。「文成県」(「区画調整」により1948年成立)は劉基への諡号に由来する。但し、史書によれば、劉基の故郷である「南田鎮」は元々青田県に属していたという。争いの背景として、文成県を成立せしめた「区画調整」があるのか。それによって、「南田鎮」は文成県に再編成された。


2003年底、文成一位教師発現、第11次印刷的浙江初中課本《賣柑者言》一文中、将劉基注為“青田人”、他随即写信向有関部門反映、後経文成県政府與省義務教育課程改革領導小組溝通、最終改回“文成人”。
また、

劉基誕辰695周年之際、両地分別為其操辧了隆重的“生日慶典”。昨日、高5米、重3噸、花費30万元的劉基塑像従杭州抵文成、供奉在劉基廟祭壇内、此外還有劉基後裔操辧的祭祀活動。青田県也毫不相譲、組織了“中国青田劉基文化研討会”営造声勢。
こうした〈文化〉的な争いの背景にビジネスありというのは現代中国の通例であるが、文成県では南田の劉基の廟、墓、生家といったスポットを既に整備し、さらに「劉伯温紀念館」、「2400平米的劉基祭壇」などの新スポットも建設中である。また、「伯温家酒」、「伯温山泉」、「伯温古剣」といった製品を作っている。青田県の方にも「劉府祠」や「劉伯温読書処」といったスポットがあるという。また、青田県政府関係者は「劉基」研究を(露骨ではあるが)「打造文化大県、旅游興県的戦略要求」に対応するものだといっている。