宗左近

思い返してみると、〈死亡記事〉を取り上げることが多い気がする。
Kate Bush MLとMixi繋がりの「そばや」さんの日記にて知る。
『読売新聞』の記事なり;


戦争犠牲者への鎮魂うたう…詩人の宗左近さん死去


 戦争犠牲者や縄文人への鎮魂をうたい続けた詩人の宗左近(そう・さこん、本名・古賀照一=こが・てるいち)氏が19日に死去していたことが23日分かった。87歳だった。告別式は親族のみで済ませた。


 福岡県生まれ。東京大空襲のさなかに母の手を離し、焼死させてしまったことへのしょく罪をこめた詩集「炎(も)える母」で1968年に歴程賞。その後も精力的に詩を発表する一方、芭蕉や一茶など俳句への関心も高く、晩年まで多彩で旺盛な創作活動を続けた。95年に詩集「藤の花」で詩歌文学館賞、2004年、生命の尊厳を表現する日本の詩人を対象としたスウェーデンのチカダ賞の第1回受賞者となった。

 また、縄文土器の精神性に傾倒し、縄文美術の評論や、「縄文シリーズ」詩集など多数の著作がある。仏文学者としてフランス象徴詩を紹介、ロラン・バルト「表徴の帝国」やアラン「幸福論」などを翻訳した。
(2006年6月24日1時42分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20060623i515.htm

正直言って、宗さんの詩業についてはあまり知らない。私にとっては、何よりもロラン・バルトの『表徴の帝国』の訳者である。また、バルトのテクストでは『エッフェル塔』も訳されていた筈。
ところで、http://fweb.midi.co.jp/~monora/kuraya/sacon.htmlによれば、「宗左近の名は戦争中に死線をさまよった時の「そうさ、こん畜生!」の言葉から取ったと言う」。
宗さんは何故か千葉県との関係が深く、市川市の「市川讃歌」*1、それから千葉県内の幾つかの学校の校歌を作詞している*2