自民党資料室にない? その他


日刊ゲンダイ」2006年4月29日号2面の「自民党が「小沢醜聞を探せ!」」によると、自民党の調査スタッフが国立国会図書館に行き、絶版になった小沢一郎さんの本のコピーを頼んだ。一冊丸ごとは著作権があるからできないといわれ、「これは武部幹事長の厳命だ」とすごんだところ丸ごとコピーを持ち帰れたそうである。

Webcat Plus」を利用すれば、小沢氏の著書を置いてある大学図書館はけっこうあることもわかる。大学図書館にはコピーの枚数を管理する人がいないところも多いので1冊まるまるコピーのとれるところも少なくない。大学図書館へは地元の公立図書館から紹介状を書いてもらえばいいし、卒業生なら閲覧・貸し出しが可能なところも多い。

私は違法コピーを擁護する気はないが、「日刊ゲンダイ」の記事が事実なら自民党の調査スタッフは図書館の使い方を勉強したほうがいいと思う。

話はそれるが、先日都立日比谷図書館にいって「正論」のバックナンバーを読もうとおもったら、何号にもわたって大量に切り取られていた。都立日比谷図書館では雑誌は最新号以外は記事のコピーがとれるので、コピーをとれば切り取る必要はない。切り取りは利用者の知る権利を奪うものである。憤慨した。

図書館の使い方を知らない人やマナーの悪い人がいるようだし、権力に屈する図書館職員もどうかと思った。
http://d.hatena.ne.jp/youlala/20060429

まず疑問に思ったのは、「絶版になった小沢一郎さんの本」なんて、自民党の資料室になかったのかということ。小沢氏は元自民党の幹部なのであり、自党幹部の著作なのだから、資料室に保存してあると考えるのは自然なのではないか。さらに、自民離党後も小沢氏は自民党の主要な政敵のひとりだったわけだから、少なくとも批判材料として、その著作を蒐集しているのではないか。「自民党の調査スタッフ」が「図書館の使い方を知らない」というのはその通り。
「先日都立日比谷図書館にいって「正論」のバックナンバーを読もうとおもったら、何号にもわたって大量に切り取られていた」ということだが、政治的嫌がらせということも考えられないことはない。これは字義的な意味で窃盗である。それから、図書館では、納品された本の落丁・乱丁を殆どチェックしていないようだ。勿論、1冊1冊チェックしている暇がないということは理解できるけれど。最初このことかと思ったが、「何号にもわたって大量に」とあるので、いくら3Kだからといって、そんな頻繁に落丁が出てくるとは考えられない。ところで、コピー代が1枚10円に落ち着く以前に刊行された本や雑誌(特に洋書)への書き込みは目立っている。ただ、図書館の蔵書の余白に調べた単語やメモを一生懸命書き込んでも、結局返してしまうのだから、どうだったのだろうか。