上海→福岡→羽田

18日、午前9時過ぎに家を出て、タクシーで浦東空港へ向かう。12時のフライトなので、それほど時間に余裕はない。途中で渋滞に巻き込まれたりしたのだが、何とか10時過ぎには空港に到着する。JALのカウンターでチェック・インを済ました後、朝もまだ食べておらず、小腹も空いていたので、あるレストランで雲呑を注文する。45元。これは上海市内だったら多分10元以下だと思う。まあ美味しかったけれども。因みに、前夜、「漁家荘」という小綺麗な象山料理の店でけっこう腹一杯飲み食いしたが、夫婦で130元。空港のこの店で4品注文すればそれに迫ってしまうということになる。空港の食事というのはどこでも安くはないのだけれど、ここほど外とギャップがあるところも珍しいのではないか。
今回は成田直行ではなく、福岡に行って、そこで国内線に乗り換えて、羽田へというコース。上海は晴れていたけれど、福岡に着いたら雨。昨夜、上海でも一時雨が降っていて、天気というのは西から変わるというしと、取り敢えずは納得。福岡空港は何度か来たことがあるけれども、国際線から国内線に乗り換えるのは初めてで、国内線のターミナルまではバスで移動。羽田行きの飛行機の中で、小川洋子博士の愛した数式』を読み始める。羽田に着いてもまだ雨。羽田空港の地下から京浜急行に乗り換え、そのまま都営地下鉄、京成。電車の中で、市村弘正杉田敦『社会の喪失』(中公新書)を読み始める。これは市村氏の旧著『標識としての記録』の文章を採録し、杉田氏とのダイアローグが重ねられたもの。忽ち100頁ほど読みすすんでしまう。このため、電車の中では居眠りすらできず、頭を刺戟されっぱなし。大久保に着くと、既に雨は上がっていて、スーツ・ケースを転がしながら、家に辿り着いたのは9時前であった。