やっぱ、ヴァルターでしょ

 私のマイミクさんのひとりがMixiの日記で、アーヴィング・ゴッフマンの生涯は映画になるって書いていたのだが、学者で映画になりそうな人といえば、ヴァルター・ベンヤミンをおいていないんじゃないかな。寧ろ、映画になっていないのが不思議。あれ程「複製藝術」に拘っていた人なのに。
数年前、マジでベンヤミンの映画化を妄想しました。私が考えたのは、生涯全体ではなくて、晩年の数年間だけ。ベンヤミンブレヒトを訪問して、彼の詩「老子出関の途上における『道徳経』成立の由来」を持って、巴里に戻ってくるところから始まるのだ。主な登場人物はベンヤミンのほかに、ブレヒトアレント夫妻。それから、悪役としてのアドルノ(笑)。チョイ役として、バタイユサルトルが出てきてもいい。映画としては、西班牙入国を断念したベンヤミンが自決するところで終わるべきなのか、それとも草稿を託されたアレントが紐育に到着して終わりという方がいいのか。私の妄想は、監督はアン・リーしかいないとか、脚本はジャン=クロード・カリエールがいいとか、音楽は譚盾だとちょっとベタすぎるか、ジョン・ゾーンという手もあるぞというところまで進んだのですが。上記の日記を読んで、想い出してしまった。
ベンヤミンを映画化しようとする方、その場合は、〈原案者〉として、著作権を主張する所存であります。