Red、紅

 大昔のことだが、ledとredを取り違えて、れっど・ちぇっぺりんって〈赤い飛行船〉なんですかと言った奴がいた*1
 さて、春節が近づくと、街中が真っ赤っかに*2染まるということは既に書いた(と思う)*3

  Michelle QIAO
“Red: the color of China” Shanghai Daily 28-29 January 2006


記事の中で、華東師範大学の民俗学者、Zhong Fulan氏は、”Red is the most festive color of all as it symbolizes prosperity and flourishing”、また、”Chinese believe red things can ward off evils and disasters and thus bring them luck and joy.”という。黄との関係だが、そもそも”admiration for color yellow”は”a respect for the earth by farmers”に発するものだが、漢代以降、徐々に”an exclusive color for the royal families”となったという。つまり、広く一般向けということで紅が残されたわけだ。ただ、Michelle QIAO曰く、


Tradition is tradition. Not every Chinese loves red from their innermost heart.
 また、記事の中で触れられていないのは、共産主義の色としての紅である。
 ところで、記事には、春節の縁起物として、招財猫(英訳して、money cat)、すなわち招き猫の写真も載っているが、招き猫っていうのは、中国起源のものだったのだろうか、それとも、日本から伝播したものなのだろうか。詳らかではない。日本の招き猫と違い、金ぴか猫なり。
 なお、redという色が「文」という漢字の成立に深く関わっていることは、たしか白川静先生が『古代中国の民俗』にて述べられていた筈。

*1:断じて、私ではない。

*2:英語のredに相当する色を中国語では紅と表記し、日本語では赤と表記することが多い。面倒臭いので、以下は「紅」を使用することにする。

*3:多くの店が紅いデコレーションをしているのに対して、星巴克(Starbucks)は黄色いデコレーションを採用している。