Metatheory

 ちょっと事情があって、Google(古狗)でmetatheoryを検索して、Encyclopedia Britanicaの一項*1が出てきたのだけれど、その最初の部分;


a theory the subject matter of which is another theory. A finding proved in the former that deals with the latter is known as a metatheorem.
ちょっと気になるのは、”another theory”という表現。ここでは、theoryは一般項になるんじゃないだろうか。或いは、theories including itselfという表現にしないと、その独特の困難というか不可能性というかパラドクスが隠蔽されてしまうんじゃないだろうかと思った次第。
 その後、ヒルベルトゲーデルとカルナップが言及されて、最後の締めは、

In discussing a formalized language it is usually necessary to employ a second, more powerful language. The former is then known as the object language, whereas the second is its metalanguage.
一般的に言えば、或いは教養試験の答案としては、勿論これでいいんだろうけど。
 また、自分の問題として、気になったのは、例えば「自然的態度の構成的現象学」という身振りは、metatheory一般の議論の中でどのような位置を占めうるのかということ。さらに、〈小説(novel)〉という言語表現の持つ特権性或いは特異性といった、あらぬ方向へと連想ばかりが先走る。