斎藤美奈子「ルポルタージュ文学の傑作〜山本茂実『あゝ野麦峠――ある製糸工女哀史』（一九六八年）の巻」（『中古典ノスゝメ』第十七回）『スクリプタ』（紀伊國屋書店）17、2010、pp.2-4 山本茂実『あゝ野麦峠――ある製糸工女哀史』について。この本について…

張愛玲「対照記」*1（『重訪辺城』*2に「炎櫻」という女性の写真がある（pp.210-213、図二十七〜三十）。「炎櫻」は張愛玲の香港大学時代の同級生。日本軍の香港占領によって香港大学が休学となり、張愛玲と一緒に上海に戻る。 炎櫻姓摩希甸、父親是阿拉伯裔…

本を１冊買う。袁筱一『文学・伝奇 法国現代経典作家與作品』*1復旦大学出版社、2008*2 緒論：法国現代経典 第一章 薩特和他的《悪心》 第二章 波伏瓦和她的《名士風流》 第三章 加繆和他的《局外人》 第四章 杜拉斯和她的《情人》 第五章 羅蘭・巴特和他的…

ネットを彷徨っていて、安田南というジャズ・シンガーがいたことを思い出す。とはいっても、私が音楽を意識的に聴き始めた頃には既に〈伝説〉であって、その歌を聴いた記憶はない。勿論、片岡義男と出ていた『気まぐれ飛行船』というFM番組は聴いたことはあ…

『読売』の記事； ノンフィクション作家の黒岩比佐子さん死去 明治・大正期のジャーナリズムや世相を生き生きと描いたノンフィクション作家の黒岩比佐子（くろいわ・ひさこ）さんが１７日午後１時３７分、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。 ５２歳。告別式…

梁文道「読者的身体」in『読者』*1法律出版社、2009、pp.16-20 很多人以為読書是一項純智的行為、與肉体無関、但只要再想一想、就会発現即使是在看来很静態的閲読過程裏、我們也得用上我們的身体器官、例如眼耳手口、無一不是肢体的一部分。只用理性只用霊魂…